LAMPユースケースLINEのボタンからケースを起動したい

LINEのボタンからケースを起動したい

このガイドを読むと、以下のことができるようになります

  • リッチメニューやメッセージのボタンを押した友だちのケースを、自動で開く
  • ケースがクローズしたら、友だちとケースの「対応中」の紐付けを自動で外す
  • 同じ設定を、AIエージェントとスキル lamp-case-support に任せて組む

全体像

友だちがボタンを押してからケースがクローズするまでに、LAMP・フロー・オブジェクトがどう動くかを示します。

緑: LINE の操作 / 青: LAMP の処理 / 橙: フロー / 灰: レコードの変化と担当者の操作

項目の値は、次のように変わります。

タイミング友だち.ケース起動友だち.対応中ケースケース
ボタンを押す前false空なし
LAMP が返信した直後true空なし
フロー① のあとfalseケースAケースA(状況: 新規、友だち: この友だち)
対応中にもう一度押したfalseケースA増えない
ケースA をクローズしたあとfalse空ケースA(クローズ、友だちは残る)
次にボタンを押したあとfalseケースBケースB が新しく開く

できること

LINE の問い合わせを Salesforce のケースで管理するための、いちばん基本の仕組みです。

  1. 友だちがリッチメニューの「お問い合わせ」などのボタンを押す
  2. LAMP が受付メッセージを返し、同時に友だちの「ケース起動」をオンにする
  3. フローがケースを作り、友だちの「対応中ケース」にセットする(「ケース起動」はオフに戻る)
  4. 担当者がケースで対応し、クローズする
  5. フローが友だちの「対応中ケース」を空にする。ケース側の「友だち」は履歴として残る

対応中のケースがある間にもう一度ボタンを押しても、ケースは二重に作られません。クローズした後に押すと、新しいケースが開きます。

💡

ケース画面で LINE のやり取りをしたい場合は、あわせて 任意のオブジェクトにメッセージコンポーネントを配置したい の手順でケース画面にチャットを置いてください。AI による一次対応は 自動応答 の設定と組み合わせます。

AIエージェントに任せる

Igness が公開しているスキル lamp-case-support を使うと、以下の「設定の中身」をAIエージェントがまとめて組みます。スキルの導入方法は AIエージェントで自動セットアップ をご覧ください。

依頼の例

LINEの問い合わせをケースで管理したい。リッチメニューの「お問い合わせ」ボタンを押したらケースが開くようにして。

エージェントが確認すること

スキルは、組織に変更を加える前に現在の設定を読み取り、次の内容をあなたに確認します。内容を見て了承してから反映されます。

確認事項内容
対象の組織本番組織かどうかを含めて、変更する組織
ケースの所有者ケースを割り当てるキューまたはユーザー(必須)
状況の初期値「新規」にあたる状況の値
件名・発生源件名(既定は「【LAMP】LINE問い合わせ」)、発生源に「LINE」を追加するか
項目権限の追加先追加する項目を見る・編集する人が使っている、既存の権限セットまたはプロファイル
ページレイアウト友だち画面・ケース画面に項目を表示するか
ボタンの場所リッチメニューのどの領域か、どのメッセージのボタンか

既に同じ役割の項目やフローがある場合は、上書きせずにどうするかを確認します。

設定の中身

スキルが組むものと同じです。画面から自分で設定する場合の参考にもしてください。

1. 項目

友だち

項目名(API参照名)内容
ケース起動(IsCreateCase__c)チェックボックス(初期値オフ)。ボタンでオンになり、ケースを作ったらフローがオフに戻す
対応中ケース(CurrentCase__c)参照関係(ケース)。いま開いているケース。クローズで空になる

ケース

項目名(API参照名)内容
友だち(SocialFriend__c)参照関係(友だち)。どの LINE 友だちのケースか。クローズ後も残す

参照関係はどちらも、参照先が削除されたら値を空にする設定にします。

2. フロー(レコードトリガーフロー 2本)

① ケース起動

設定内容
オブジェクト友だち
起動条件レコードが作成または更新されたとき、「ケース起動」が true になったとき(条件を満たすように更新されたときのみ)
最適化アクションと関連レコード(保存後)

処理の流れ:

  1. 「対応中ケース」が空か判定する
  2. 空なら、ケースを作成する
    • 件名: 【LAMP】LINE問い合わせ
    • 状況: 「新規」にあたる値
    • 発生源: LINE
    • 友だち: トリガーの友だち
    • 取引先責任者: 友だちの「取引先責任者」
    • 所有者: 担当キューまたはユーザー
  3. 友だちの「対応中ケース」に作成したケースを入れ、「ケース起動」を false に戻す
  4. 1で「対応中ケース」があった場合は、ケースを作らずに「ケース起動」だけ false に戻す
⚠️

所有者は必ず指定してください。指定しないと、LINE の受信処理を行うシステムユーザーがケースの所有者になり、担当者から見えないケースになります。

② クローズ時に対応中ケースを外す

設定内容
オブジェクトケース
起動条件レコードが作成または更新されたとき、「クローズ」(IsClosed)が true になったとき(条件を満たすように更新されたときのみ)
最適化アクションと関連レコード(保存後)

処理: 「対応中ケース」がこのケースになっている友だちを探し、「対応中ケース」を空にします。ケースの「友だち」はそのまま残します。

3. ケース起動用テンプレート

受付メッセージを送るテンプレートを1つ作り、項目の代入を設定します。

設定値
メッセージ例: 「お問い合わせを受け付けました。担当者からご連絡します。」
項目の代入項目 IsCreateCase__c、条件「EQ」、値 true。押した場所(呼出元)は指定しない

テンプレートとメッセージの作り方は テンプレート をご覧ください。

⚠️

このテンプレートはボタンからの返信専用にしてください。項目の代入は配信でも適用されるため、一斉配信やフローからの送信に使うと、受け取った全員のケースが開きます。

4. ボタン

  • リッチメニュー: 「お問い合わせ」の領域のアクションを「テンプレート呼出」にし、3のテンプレートを選びます。公開中のリッチメニューを変更した場合は、もう一度発行します
  • メッセージのボタン: カードや返信ボタンのアクションを「テンプレート呼出」にし、3のテンプレートを選びます

AI 自動応答を呼び出すボタンと組み合わせる場合は、その自動応答の開始テンプレートに、3と同じ項目の代入を付けます。

5. 項目権限

1の3項目の参照・編集権限を、担当者や管理者が使っている既存の権限セットまたはプロファイルに追加します。フローはシステム権限で動くため、フローのための権限は不要です。

LINE の受信処理を行うユーザーは、通常は Salesforce のシステムユーザー(Automated Process)で、追加の権限は必要ありません。プラットフォームイベントの実行ユーザーを別のユーザーに変更している組織では、そのユーザーに「ケース起動」の編集権限が必要です。権限がないと、受付メッセージは届いてもケースが開きません。

6. ページレイアウト(任意)

友だちのページレイアウトに「対応中ケース」、ケースのページレイアウトに「友だち」を追加すると、画面から行き来できます。友だち画面の関連リスト「ケース」には、その友だちの過去のケースが並びます。

うまく動かないとき

症状確認すること
受付メッセージは届くがケースが開かないテンプレートの項目の代入が IsCreateCase__c になっているか。受信処理の実行ユーザーを変更している場合は、そのユーザーの項目権限
「ケース起動」がオンのまま残るフロー①が有効か。所有者のキューがケースを扱えるか、状況・発生源の値が存在するか
ケースが二重に作られる同じ役割の別のフロー(独自のケース作成)が動いていないか
クローズしても「対応中ケース」が残るフロー②が有効か。使った状況がクローズ扱い(IsClosed)の値か
一度に大量のケースが開いたケース起動用テンプレートを配信に使っていないか
💡

クローズしたケースを担当者が開き直しても、友だちの「対応中ケース」には戻りません。次にボタンが押されると新しいケースが開きます。担当者が画面から手で作ったケースも、自動では友だちに紐付きません。